話せない、聞けないのはなし
こんにちは。Teraruです。
前回の更新から少々時間が空いてしまいました。
自分のコミュニケーションの悪いところを「受験生版タイガーファンディング」のとある回を通して発見してしまい、そこから発言が怖くなり、筆が遠のいていました。
受験生版タイガーファンディングとは、各界の実業家や有名人が出資者として、受験のための費用を出資してほしい志願者と対峙する番組です。
毎回個性豊かな志願者が登場して面白いので、いち視聴者として楽しんでいたのですが、今回わたしが『自分の悪いところを発見した』と感じたのは、以下の動画の回を視聴した時でした。
動画を見ていただくと、志願者のコミュニケーションに得も言われぬ不快感があることにお気づきになると思います。
おそらくこの志願者の中に「他者から否定されるような部分があってはいけない」という意識が強くある。
それゆえに、常に保身し、自分の正当性を証明しようとするので話が噛み合わず、愛想笑いなどのテクニックを濫用するので気味が悪く写ってしまうんだと思います。
そんなに自分を守ろうとしなくても誰も攻撃しないよ、と言ってあげたくなりますが、おそらく幼い頃から染み付いた癖なのでしょう。過去の傷を癒やすためにカウンセリングなどに行くと良いのかもしれません。
ただ、動画を見ながら不快感を持つのと同時に、この志願者の心理にも共感できるんですよね・・・
自分にも同じようなコミュニケーションの癖があるのだと思います。
そして、ということは、この志願者と同じようにわたしも周りの人に不快感を与えていたということで。
ああ、、今までお話した人々ごめんなさい、、、と落ち込んでしまっていました。
聞けないの話
先週の水曜日、トライバルメディアハウスさん主催のマーケティング講座、MARPSを受講しました。
#マープス の第1回目は、楽しいマーケティングの学び方。マーケティングの理解を難しくしている一番大きな要因は「幅が広く、それぞれの奥が深い」こと。それが全体像が掴めない、何から学んだら良いかわからないなどの課題を生みます。こことの向き合い方についてお話します https://t.co/2owg1zUhSu pic.twitter.com/TSsZLx6A6h
— 池田紀行@トライバル (@ikedanoriyuki) July 26, 2023
講座の初回として、初学者マーケターは勉強の際にどういう悩みを持ちがちなのか。悩んだ際にどういうふうに考えたらいいのか。
といったテーマについての講義だったのですが、とにかく
池田さんの話を理解・要約・メモできない。
結果として、数日経って内容は殆ど忘れてしまい、講義での貴重なお話を自分のものにすることが出来ませんでした。
※MARPSさんの講義は素晴らしかったです。終始明朗な話し方でしたし、初学者に寄り添ってくださっていました。
最近うすうす勘づいてはいたのですが、コミュニケーションの中でも特に、話を聞く力がとても衰えているようなのです。
MARPSで話を聞けない、と感じたときに以下のはてな匿名ダイアリーを思い出しました。
前職では営業をしていたのですが、そこで先輩から手厳しいアドバイスと共に紹介してもらったのがこちらのエントリでした。
(前略)
もっと正確に言うと、相手の話は耳に入っているんだけど、それを素材に、自分で考え、情報を加工してしまっている癖がある。
もっと具体的な話をしようか。
指示されたことについて、
・「相手が言っていない事を加えずに」要約することは出来てる?
はっきり言うけど、これが出来ない人、多いのよ。
この通りなんです。
勝手に解釈を加えて、いつの間にか自分が理解できたところだけ、都合のいいところだけ受け取っているので結果として全容が理解できていない。
そんなことの繰り返しで、いくら情報を浴びるように摂取しても、上司からアドバイスを頂いてもなかなか成長しない状態になってしまっているのだと思います。
自己中心だから話せないし、話せないから聞けないんじゃないか
受験生版タイガーファンディングでは「話せない」、MARPSでは「聞けない」とコミュニケーションの双方向の課題を同時に発見して途方にくれてしまった私でしたが、運良くヒントを見つけることができました。
GIVE & TAKE「与える人」こそ成功する時代 三笠書房 電子書籍
ギバー、テイカーという概念をご存知でしょうか。
人間関係に悩みを持つ多くの人が、きっと一度は聞いたことがあるものではないかと思います。
語の通り、ギバー=与える人、テイカー=奪う人という意味で、ギバーでいたほうが人間関係がうまくいくというふうに結論付けられることが多いようです。
「話せない」という課題、これはきっとテイカー的な心理状態から生み出されています。
その人の個別事象に対する考えが利他的であっても、根本にある
- 自分を理解してほしい
- 自分は悪くないからわかって欲しい
- 受け入れてほしい
というテイカー的な強い欲求がコミュニケーションの端々に現れてしまうため、人が離れていくのです。
自分としては、こういった邪悪な欲求に気づいていつつも隠しているつもりなんです。
だから、一つひとつの発言をどういうふうに見せるかす~~~ごく考える。
けれど人間の嗅覚はそれなりに鋭いので、隠していることすら実はバレているんですよね。
そうして、自分の本心を隠して、意図的に発言を作り上げているといつしか
人の発言には全て裏がある
と思うようになります。
この人はどういう意図でこう言っているのだろう?
こう言ったということは、つまり自分にあんな印象を抱いているのでは・・?
と疑心暗鬼が鳴り止みませんね。
そしてこのような考えから「聞けない」は生まれるんだと思います。
変に裏を考えすぎる。相手の発言の意図を汲み取ろうとしすぎる(そして間違える)。
その結果が話を素直に聞けない人、です。
以上のことを踏まえると、根本的に「話せない」「聞けない」を解決するには、
テイカー的な心理状態を、ギバー的な心理状態に変容する
必要があるでしょう。
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ギバー、テイカーという概念の生みの親、アダム・クラントの書籍に立ち返ってみます。
今日はマーケティングとはあんまり関係のない自語りになってしまいましたが、夏季休暇を使って勉強するのに良いテーマを見つけられたので個人的に嬉しいです。
台風も心配ですが、皆さんお気をつけてお過ごしくださいね。